国産クワガタは常温飼育で全く問題ないので、自分は温室は不要!!と思ってました。 それが、なぜ???
きっかけは、外国産のブンブン(カナブン・ハナムグリ)でした。
彼らには、日本の寒さはこたえるようで、死んでしまう幼虫もいます。 そこで、すくすくと成長してもらう為に温室作りに取り
掛かったのです。
とにかく、安価で、手間をできるだけ少なく、そして楽しく作っていこう! って感じで、作りました。
この記事を参考にして起きた事故については、責任を負いかねます。 自己責任において行ってください。
電気代は?
温室導入に当って一番気になるのは電気代だと思います。 そこでちょっと調べてみました。 (九電より09/03/11現在)
電気代は、使用量が増えるごとに基本単価(1kw当)が増すようです。 使用量最高額の 0.022円/W(1時間当)で計算してみましょう。
1ヶ月当りのヒーターにかかる電気代 = ヒーターW数×31×24×0.022
100Wヒーターを使用した場合、100×31×24×0.022 = 1,636 円 となりました。
実際は、単価も下がるだろうし、サーモスタットで一定温度に達すればヒーターの電源は切れるので、もうちょっと下がるだろうと
思います。 ちなみに、最低額で計算すると100×31×24×0.016 = 1,190円 随分安くなりました。
サーモスタットの電気代は? 微々たるものじゃないのかな???
温室に必要なもの
最低でも、以下のものがあれば温室になるだろうと思います。
- 温室本体
- ヒーター
- サーモスタット センサーで感知した温度を元に電源を入れたり、切ったり自動でやってくれます。
■ 温室本体候補
- スチールラック
- カラーボックス 部屋にあっても違和感なし 作成失敗したら本棚として利用^^;
- 市販の小型温室 ビニールで覆われた日光で温めるタイプ 温源はないので、夜は温度が下がるはず
■ ヒーター候補
- お湯入りペットボトル
電気を使わないので、一番安全なヒーターです。 問題は持続時間と交換手間。 900ccの微妙に大きいやつが良いかな?
- ひよこ電球
これが一番理想的? 問題は、物自体が高価であること。 サーモスタット込みで10,000〜15,000円くらいかな?
- 熱帯魚用ヒーター
これは以外と安価です。 ヒーターだけで、1,000円前後で購入できると思います。
- 亀用ヒーター
じょんそんさんのHPによれば50W1個では出力不足のようです。 2個使って落ち着いているようです。 ガラス瓶の方が
熱の伝導力が高く暖かくなり易いようです。 ただし50Wはオートヒーターばかりでサーモスタットと併用して使う50Wの
ヒーターを探すのは大変かもしれません。
- プレートヒーター
これは、出力不足でした。 出力の割に高価だし;;
- 電気アンカ
アンカは、何かに接してないと温度が上がらないのか全然保温になりませんでした。 使うならもう一工夫必要なのかも。
■ サーモスタット候補
- 爬虫類用 ひよこ電球とセットで売られていたりします。
- 熱帯魚用
設定温度の範囲と対応可能なヒーター(W)を確認して購入しましょう。 最低でも30℃くらいまで管理できた方が良いと思います。
作ってみよう!
使う材料、構想が固まったら、作ってみよう!!
写真は、
試作機1号! 2003年1月〜3月に作成
2段カラーボックス(ドアなし) キャスターをつけて移動が可能です。 ドア手作り
ヒーターは、熱帯魚用ヒーター 100W
サーモスタットは、熱帯魚用で 15〜35℃まで設定が可能です。
使用工具 : 電動ドリル ドライバー 両面テープ ノコギリ カッター ピンバイス 曲尺 彫刻刀
- 失敗点 -
- ドア手作りの為、ガタガタな感じで密閉性に欠ける
- キャスターの跡が畳についてしまった。 和室じゃなきゃ問題なし?
- 2段じゃ容量的に少ない?
現在の仕様 ・ 設定 ・ 課題
■ 現在の仕様 現在こんな感じで落ち着いてます。
特大のコーヒー瓶に水を入れ、熱帯魚ヒーターで暖めて、湯熱で温室を保温してます。
サーモスタットも使って自動温度管理。
- 3段カラーボックス(ドア付) 元からドアのついたボックスを使用 ¥1,500ほど
- 熱帯魚用ヒーター ¥600ほど
- 熱帯魚用サーモスタット ¥3,000ほど
- 内面は可能な限りカーペット用の保温マットを貼ってあります。
- キャスターは付けていません。
写真は、2009年3月14日現在の写真です。 ぱっと見温室には見えません^^ これ何?なんて質問されたことはありませんよ。
上にある青い丸いものは、温湿度計です。 その下のグレーのものがサーモスタット。
■ - 注 意 点
- なんと言っても空焚きです。
どうしてもコーヒー瓶の水は少しずつ蒸発してしまいます。 なので、3・4日おきにコーヒー瓶の
水量をチェックして、空焚きにならないように注意しています。 数日外出するような場合は、電源を切る方が安心です。
- サーモスタットの設定温度
上げすぎると、お湯が熱くなりすぎて危険です。 温度を設定したら瓶に触ってみて温度を確認してみましょう。
- 温度計を設置
温室内外に温度計をおいて、室内の温度と設定温度の誤差、温室外の温度などを確認しましょう。
■ これからの課題
- サーモスタットの設定温度と室内温度計の誤差
瓶の中にセンサーを入れてないので誤差が出るのは当然ですが、多少熱が逃げているのも原因ではと思ってます。
現在3〜4℃ほど誤差があります。 寒いほど誤差が大きくなります。
- コーヒー瓶内の水の蒸発防止
現在3・4日おきに水を足しています。 この間隔を1週間以上にできないものかな? でも長持ちし過ぎるとチェックする
ことを忘れてしまいそうなので、それも危険?
- 熱の伝導
今現在、真中のボックスに温源を置いてます。 その熱をいかに上下ボックスに伝えるか!
熱は、上へ上がっていくので、温源を1番下のボックスに持っていくと良いかも・・・
現状では、上下ボックスの温度は、真中ボックス-1〜2℃ほどです。 ただし、気温が下がるほどこの差は大きくなります。
- 温源の小型化
コーヒーの瓶デカ過ぎなんです^^; でもデカくないとヒーターが収まらないし・・・
後、瓶への水足し時等にこぼれても大丈夫なように瓶下に小皿を置いています。
ほぼ無計画で作ってしまった為寸法に狂いがあったりでした。 これから作ろうと思う方は、まず完成予想図を書くことから始めると
良いと思います。 あと手抜きはやらず寸法はきっちりスケールで測ることをお勧めします。 完成した時の出来栄えに影響しますよ^^;
そして気を付けなければならないのが100円ショップ等で買ってきた蝶番等に付いているネジです。
品質が悪すぎる為、別でちゃんとしたネジを買った方が良いでしょう。
そして、情報協力していただいた
じょんそんさん、その他の皆さん有難うございました。
夏は、そのまま温源を凍ったペットボトルに替えて、保冷室としても使っています。
ミヤマクワガタの幼虫が無事に生きていますので大丈夫のようです。
ペットボトルは、500ccを使用しています。 交換のタイミングは、朝(8時前)と夕方
(7時前)です。