- カナブン ・ ハナムグリ -
トルクアータVSアオハナムグリ カナブンと聞いて、夜、外灯に飛んでくる緑色のコガネムシを思いつく人は多いかもしれません。
 でも、あれは、カナブンではありません。 おそらくアオドウガネ等のコガネムシです。
 カナブンは、昼行性なので、外灯には飛んでこないのです。
 飛んできたとしても超稀なことです。  → コガネムシ 01 02
 カナブン・ハナムグリの最大の売りは羽の綺麗さです。 表面がメタル調の種やビロードの
 ような種がいます。
 中でもアフリカ産のカナブン・ハナムグリは有名なゴライアス等、80mm を超える大型な種が多く
 カブトムシに対し遜色ない甲虫であると思います。
 カナブン ・ ハナムグリはコガネムシ科ハナムグリ亜科に属しているのでカナブンとハナムグリは
 ほとんど同じ虫なのです。
 学者さんが何を基準にカナブンとハナムグリを区別しているのかは です( ^ - ^;)
 写真は、トルクアータ・インマキュリコリスとアオハナムグリ(国産種)の対比です。
 アオハナムグリは、1.5〜2cmくらいだったと思います。
 ※ 現在、ハナムグリ亜科の輸入は植物防疫法により禁止されています。 なので、入手は難しくなりつつあります。
   外来生物法では、対象外のようです。
 成 虫 の 飼 育
オーベルチュール 繁殖を考えるならば、温室必須(国産種除く)と思ってください。
 カナブン・ハナムグリの飼育は基本的にカブトムシの飼育と同じです。
  • マットへ産卵するので、飼育ケースは大きいものを用意します。
  • 市販のカブトムシ用のマットやクワガタムシ用のマットで大丈夫
     できれば発酵の進んだ黒っぽいマットが良いです。
  • 昆虫ゼリーで飼育できます。
  • 寿命は、〜9ヶ月くらい 飼育環境や個体差で変わります。
 
 ・アフリカ産のカナブンは若干乾燥気味なマットを好む傾向があります。 産卵しない場合はマットの水分の見直しをしてみましょう。
  上層を乾燥気味なサラサラマット、下層を通常加水の2層構造でセットしてみると良いかも。 比率は、7:3くらいかな???
 ・カナブンは多産な種が多いので、増やし過ぎには注意しましょう。
 幼 虫 の 飼 育
 - 卵〜成虫までの過程 -
   卵→1齢幼虫→2齢幼虫→3齢幼虫→前蛹→蛹化→羽化→土繭から脱出し活動開始
  卵   → 2〜3週間で孵化
 幼 虫 → 大体10ヶ月〜12ヶ月 常温飼育だとそれ以上かかることもあります。
 前 蛹 → 2〜4週間ほど
 蛹 化 → 1ヶ月ほどで羽化します。
 羽 化 → 2〜3週間で土繭から出てきます。 脱出から1週間ほど経ったらペアリング開始。
  ※上記の期間は環境か個体差で大きく変わります。
 
 - 産地別の冬季飼育の違い -
  国   産 → 日本の環境にあったカナブンなので、常温飼育で問題なし。
  東南アジア産 → 寒さに弱いです。 温室必須です。
  アフリカ産 → 比較的寒さに強い種が多い。 しかし、弱い種もいます。 こちらも基本は温室飼育です。
 - マット ・ 飼育ケース -
  カブトムシ用のマットやクワガタ使用済みなど、発酵の進んだ黒っぽいマットが良いです。
  クワガタ使用済みを使用する場合は、ダニやコバエのウジが混ざっている可能性があるので一度乾燥させて使いましょう。
  幼虫は、マット中を回遊します。 なので、瓶は大きい方がよいです。 特にアフリカの大きなカナブンの幼虫は、幼虫が蓋を
  かじらないようにマットと蓋の間にある程度空間を作っておいた方が良いです。
 - ドッグフード -
  アフリカのカナブンは、ドッグフードをあげると大きくなるようです。 あげる場合の注意点を
  • 乾燥・固定タイプで脂肪分の少ないものをあげましょう。
  • すりこ木等で砕いてマットに混ぜると言う方法も良さそうです。
  • 必要なものではありません。 あげない方が無難だと思います。
 前蛹〜羽化の飼育
土繭 〜シロヘリミドリツノカナブン 一番気を使う期間がこの時期です。
 アフリカの大型種の場合、前蛹の時期に刺激を与えすぎると土繭を自分で壊してしまうことが
 あります。 再度作り直すこともありますが、作り直さない場合もあります。
 3齢後期からの飼育は気をつけてください。
 前蛹になった頃から飼育温度は、24℃前後以上をキープしておくと安心かもです。
 あと、土繭にはできるだけ穴を開けないようにしましょう。
                                     シロヘリミドリツノカナブンの土繭 →
 飼 育 記 録、他
 飼育の参考にどうぞ。
 カナブン・ハナムグリの紹介
 - クビワオオツノカナブン(トルクアータ・インマキュリコリス) -
  繁殖失敗してます。 産卵はしたんですが、孵化しませんでした。
  産卵を確認できたら、卵を掘り出すのではなくて、成虫を取り出す
  方が良いのかも???
  幼虫の飼育は、難しくありません。 寒さにもある程度耐えられます。
  ですが、基本は、温室飼育です。


 - オーベルチュールオオツナカナブン -
  アフリカ中部に分布するカナブンです。 シロヘリほどではありませんが、
  飼育は簡単なほうです。 寒さにもある程度耐えられます。
  羽の模様は多彩です。 この模様は、遺伝によるものが大きいと言う話です。

 

 - シロヘリミドリツノカナブン -
  アフリカ南部に広く分布している中型のカナブンです。 寒さに強く、飼育は簡単です。
  繁殖力旺盛なので増え過ぎ要注意!!
  屋内の飼育なら温室なくても、元気に育つ、ある意味危険なハナムグリです^^;



 - アオハナムグリ -
  国産の小さくかわいいハナムグリです。 繁殖には失敗してます。
  奥様実家の廃ホダから幼虫を発見して、飼育していました。
  幼虫の飼育はカブトムシの飼育と同じで簡単です。

 ポリフェムス

 - ポリフェムスオオツノカナブン -
  アフリカ中部西海岸よりに分布する大型のカナブンです。
  ♂には立派な角があります。
  飼育記録