カブトムシの♂カブトムシの♀ - カブトムシ - 
 以前は北海道にはいませんでしたが、持ち込みにより
 繁殖し、採集可能となっているようです。
 成虫は、越冬することはなく、初夏に羽化して、晩夏から
 秋には死んでしまいます。
 しかしながら、豪快なカブトムシにはそんな太くて短い
 生き方があってるようにも感じます。
 飼育する前に
 虫と言っても生き物です。 今飼育している分、これから増やす分に関して責任をしっかり持って飼育しましょう。
 飼育して増やした個体を野に放すようなことは絶対にしないようにお願いします。
 成虫の飼育
 クワガタムシのように交尾確認後に♂・♀を別ける必要はありません。 ですが1ケースに10数匹まとめ飼いなどはやめましょう。
 大ケースに1〜2ペアくらいが妥当だと思います。
 餌は、クワガタと同じようにゼリーが無難でしょう。 スイカでも飼育は可能ですが水分が多く腐りやすいのでお勧めはしません。
 スイカをやると下痢をするとよく言いますが、カブトムシの糞は、もともと液状です。 どう判断して下痢と言ってるんでしょうかねぇ・・・
カブトムシ  飼育上の注意事項
   ・餌は切らさないように。 飢えを感じさせることなく太く短い一生を送れるようにして下さい。
   ・暑い場所(日光が当るような場所)は避けましょう。 1日中日陰になる場所がベストです。
  繁殖させるには(とにかく気をつけることは次の3点)
    ・マットの乾燥 最初にしっかり加水したならば、それほど乾燥するものではありません。
    ・1日中日陰である場所におく 直射日光が一日に数十分でも当たる場所が不適です。
    ・マットは多めに入れておく
   【 産卵床として 】
    ・市販のカブトムシ用のマット
    ・市販のクワガタムシ用のマット
    ・クワガタムシの幼虫に一度使用したマット(菌糸カスもOK) ※一度天日干ししてダニ等を駆除してからだとより安心です。
    ・腐葉土 ホームセンターで売ってます。 農薬等が含まれない物
   産卵床として使用できるものをいくつかあげてみました。 この中から簡単に手に入るものを使用すると良いでしょう。
  増やしすぎないために
   カブトムシをケースに入れて2週間ほどで一度マットをこぼして産卵状況を確認してみましょう。 必要以上産卵している場合は
   マットの少ない小さいケース等へ♀を移して産卵数をコントロールしましょう。
   カブトムシは、羽化してから活動開始するまでに1〜2週間程度と早いです。
   まとめ飼いしていると・・・ いつの間にか羽化して、活動開始、交尾完了・・・ 産卵完了・・・ という事故?が起きます。
   なので、理想は個別飼育又は、雌雄を判別して、分けて飼育です。 できるだけ繁殖をコントロールできるよう心がけましょう。
 幼虫の飼育
 卵から成虫への過程
初齢幼虫 孵化から1日〜2日程だと思われます 卵〜成虫の過程を表すと
  卵 → 1齢幼虫 → 2齢幼虫 → 3齢幼虫 → 前蛹 → 蛹 → 成虫(羽化)

  卵 → 1週間から2週間ほどで孵化します。
  幼虫 → 幼虫の期間は、8ヶ月から9ヶ月ほど
  前蛹 → 2週間〜3週間
  蛹 → 2週間〜3週間
  成虫 → 羽化から1週間ほどで蛹室を壊して出来てます。 この時点で餌を食べ交尾ができる状態です。
   ※ 大きさや飼育環境により、期間は変化します。
 卵の孵化
孵化直前の卵産みたて卵 飼育の基本は幼虫取り出しですが、卵で回収することも
 あるので簡単な解説を・・・
 プリンカップや虫かごの底に卵を転がし、その上から加水
 済みのマットを振りかけるだけです。 できるだけ多くの
 マットを振り掛けるようにしまましょう。
 ※ 取扱は、素手よりもスプーン等を使うと良いかも。
 ← 産みたて卵               孵化直前の卵→
 幼虫の飼育
 この時期の成長具合が成虫の大きさを決めます。
 幼虫1匹ずつの個別飼育もできますが、大きなケースにまとめ飼いが楽です。 幼虫の餌は産卵床と同じ物で良いです。 クワガタムシ
 の幼虫に使用したしたマットが一番経済的で大きくなる餌です。 マットは、糞が目立ってきたら交換又は上から足します。
 又は、クワガタのマット交換の度に足していくと言う方法でも良いでしょう。
  飼育上の注意事項
  ・マットの乾燥に気を付ける
  ・成虫同様、直射日光が当たる場所にはおかない。
  ・国産カブトムシは比較的寒さに強いので、寒さ対策は屋内飼育の場合は特に不要です。屋外の場合は、ケース表面を保温シート
   等で覆うと良いかもです。
初齢幼虫初齢後期  初齢幼虫
  一番死亡する確率の高い時期です。 扱いは慎重に。
  右の写真は、初齢後期です。 頭は成長せず体が大きく
  育ちます。 2齢に脱皮すると頭が成長し、その頭に見
  合う体の大きさへと成長します。
  なので脱皮直後は、頭が大きく体は小さい状態です。
 
3齢幼虫幼虫の顔  3齢幼虫
  幼虫としては最後の段階です。
  3齢幼虫の育ち具合で成虫の大きさを決まります。

  大きいものは、丸まった状態で直径5cmほど、
  体重は30〜40gになります。
 
 前蛹 〜 蛹 〜 羽化
カブトムシの蛹 春〜初夏にかけて幼虫は蛹へと変化します。 蛹室はクワガタとは違い縦に作ります。

 この時期は絶対安静です。 不用意に触ると蛹になれずに死亡したり、蛹にはなったが羽化
 途中で死亡、そして羽化不全などを起こす恐れがあります。 3月以降はそっとしておくのが
 無難です。

 3月初めに最後のマットを足した後に、マットの上に板を置くと板の真下に写真のように蛹室を
 作ります。 蛹を観察できるので面白いです。
 注) 蛹室内にマットを落とさないように気をつけましょう。

 カブトムシは羽化してから活動を開始するまでの期間が短いので羽化を確認できたらゼリーを
 置いておくと良いでしょう。
 繁殖を管理する為に幼虫の間に雌雄を判別して、雌雄別で飼育すると良いかも。
 判別方法については、おなかの内側に ”V”の模様があるのが♂です。
 写真は今度追加します。
  外国産カブトムシの飼育について
   国産カブトムシの幼虫は比較的寒さに強いのですが、東南アジアなどの暖かい地域のカブトムシの幼虫は寒さに弱い場合があり
   ます。 以前飼育していたアトラスオオカブトは、寒さのために全滅してしまいました。 なので、温室が必須だと思います。